診療案内

Medical information

不正出血・月経量の異常(生理の量が多い・少ない、生理が長く続く)

月経(生理)期間以外に出血が起こる「不正出血」や、生理の量・期間の異常には、子宮筋腫やがんなどの「病気が原因のもの(器質的)」と、女性ホルモンの乱れによる「機能的なもの」があります。まずは検査を通じて原因を特定し、それぞれの状態に合わせた適切な管理を行うことが大切です。

不正出血や月経量の変化

 不正出血に気づいたとき、まず大切にしたいのは、子宮頸がんや子宮体がんといった「早く見つけて治療を始めることが大切な病気」を見逃さないことです。また、生理の量が多いと感じる場合も、背景に器質的な疾患が隠れていないか、あるいは知らず知らずのうちに貧血になってないかを確認することは、健やかな毎日を送るための大切な一歩となります。

  • 「生理が終わったはずなのに、また出血した」
  • 「急に量が増えて、レバーのような血の塊が出るようになった」
  • 「生理が1〜2日で終わってしまう、または極端に少ない」
  • 「閉経したはずなのに、茶色のおりものや出血がある」

もし当てはまる症状がある場合は、一度、診察を受けてみることで、ご自身の今の状態を正しく知り、これからの安心につなげることができます。

不正出血や月経量の異常が示すこと

  1. 器質的疾患(病気)のサイン 
    子宮頸がんや子宮体がんなどの症状として不正出血が起こることがあります。また、子宮頚管ポリープや子宮内膜ポリープ、子宮筋腫、子宮腺筋症といった病気が見つかることもあります。
  2. 貧血の早期発見と治療
    生理の量が多い(過多月経)状態が続くと、自覚がないまま貧血が進んでしまうことがあります。当院には迅速に数値を測定できる「血球測定装置」を備えており、貧血の有無をその場ですぐに確認することが可能です。 それにより、早い段階から適切な治療を始めることが可能です。「最近疲れやすくなった」「動悸や息切れがする」といった症状が、実は月経による貧血に起因している場合も多くあります。
  3. 将来の健康やライフプランへの備え

ホルモンバランスの乱れによる出血(機能性出血)が、一時的なものか継続的な管理が必要なものかを判断しておくことは、将来の不妊リスク軽減や子宮内膜の疾患予防につながります。

正常な生理の目安

自身の生理が以下の範囲内にあるか、確認してみましょう。

  • 生理周期: 25日〜38日(変動が6日以内であれば正常範囲です)
  • 生理の期間: 3日〜7日(これより長い、または短い場合は医学的な確認が必要です)
  • 経血量: 1周期の総経血量は20g〜140gとされていますが、数値での把握は難しいため、以下の「目安」を参考にしてください。

過多月経、過長月経の目安

  • 昼でも夜用のナプキンを使用し、それでも何度も交換が必要
  • 500円玉を超えるような、レバーのような大きい血の塊が混ざる
  • 生理が8日以上続く
  • 階段の上り下りで動悸や息切れがしたり、身体的な倦怠感が強い
  • 経血の漏れへの不安から、日常生活に支障をきたしている

過少月経の目安

  • ナプキンに血が少しつく程度で終わる
  • 出血が1〜2日しか続かない
    ※月経量が少ないことについては、将来の妊娠を希望されている場合を除き、医学的に大きな問題となることは多くありません

当院での検査

原因を正しく診断するために、千歳烏山ウィメンズクリニックでは症状に合わせて以下のような検査を組み合わせて行います。

超音波(エコー)検査

子宮筋腫や内膜ポリープ、子宮内膜の厚さ、卵巣の状態などを詳しく確認します。

採血検査

 出血量が多い場合、貧血があるか評価します。

がん検診(細胞診・組織診)

 必要に応じて、子宮頸がんや子宮体がんの検査を実施します。

当院では、院内検査により貧血の程度をその場で判定し、スムーズな治療方針の決定に活かしています。また、子宮頸がん検査で異常が出た場合には、精密検査(コルポスコピー・組織検査)まで行うことができます。

不正出血・月経量異常の主な原因

不正出血や月経量の異常の原因は、「器質性」と「機能性」の2つに分類されます。

1. 器質性的出血(子宮や卵巣の病変)

子宮や卵巣そのものに病変がある状態です。

  • 子宮筋腫・子宮内膜ポリープ: 経血量が増える代表的な原因です。
  • 子宮腺筋症: 子宮の壁が厚くなり、強い痛みと過多月経を引き起こします。
  • 子宮頸がん・子宮体がん: がん組織からの出血が不正出血として現れます。

2. 機能性出血(ホルモンバランスの乱れ)

特定の病変はなく、ホルモンの乱れによって起こる状態です。

  • 無排卵周期症: 排卵が起こらないことで内膜が不安定に剥がれ、不規則な出血を起こします。
  • 多嚢胞性卵巣症候群(PCOS): 排卵がスムーズに行われにくい体質で、生理不順や過多月経の原因となります。
  • 更年期・思春期の変化: ホルモン分泌が不安定な時期に多く見られます。

当院の治療方針

診断に基づき、ガイドラインに準拠した最適な治療を提案します。

1. ホルモン療法

 低用量ピル(LEP)や黄体ホルモン薬、IUS(ミレーナなど)を使用し、内膜の増殖を抑えて経血量を減らし、周期を安定させます。

2. 対症療法

 止血剤や中用量ピルによる出血のコントロールや、鉄剤による貧血治療を速やかに行います。

3. 精密検査と高度医療連携

 当院で必要な検査を行い、総合病院での精査や治療が必要と判断した場合は、適切な病院へスムーズに連携します。

不正出血や月経量の異常を感じた際は、早めにご相談ください。些細な変化であっても、原因を特定し、適切に対処することで、安心して健やかな毎日を過ごすことができます。